アトリエの日々
「残暑お見舞い申し上げマス。」 由美子さんとの出会い
こんなに見つけづらい扉を開けて下さる方がいることを
私たちはいつも奇跡のように感じています。
Bonamiの玄関を開けるお客様が、初めて見るお顔のとき
私たちは、ついつい訊ねてしまいます。
「ここへ来られたのは、 通 り す が り ですか ・・ ?」
イラストレーターの大越由美子さんが来られた時も、
私たちは、たいそう間の抜けた表情で、こう訊ねたのでしょう。
由美子さんは可笑しそうに笑って
「いいえ、お友達のFacebookの投稿を見て知りました。」
東京からわざわざ運んで下さった由美子さんの目的は、活版印刷に触れること。
ご自分の作品と、活版印刷を組み合わせる可能性を探りにいらしたとのお話。
ひょうひょうと楽しげで穏やかな由美子さんの様子に、私たちの心も、すぅーっとくつろいでゆきました。
残 暑 お 見 舞 い 申 し 上 げ マ ス 。
イラストレーション : 大越由美子
不自然な力みがちっともなくて、さっぱりと潔いのに
柔らかさや温度、質感から空気まで、ほんの一瞬の出来事が皮膚を通して伝わってくる由美子さんの絵。
そして、やはり潔いという表現がぴったりの金属活字の線。
レモンイエローという、一般的には読みにくい薄さのインクも
活版印刷ならしっかりとした存在感で浮かびあがります。
残暑の空気に混じる、あざやかにはかない色のすべて
由美子さんのお見舞い状は、そんな空気をのせて、たくさんのお友達のところに飛んでいきました。
その中に少しだけBonamiの色も混ぜてもらえて、本当に嬉しい!
ありがとう、由美子さん。
由美子さんの素敵な作品はコチラからどうぞ。
2014-08-25 | Posted in アトリエの日々 | Comments Closed